訪問4コマ漫画㊱「2024年を考えよう。」
2024年を考えよう。
2024年幕開けである。
今年はどんな年になるだろうか?
目下予定されている大きなイベントとして、パリオリンピックや紙幣の刷新。
そして我々医療、福祉業務従事者としては「6年に一度のトリプル改定」が待っている。
医療・介護・障害福祉の診療報酬改定が同時に行われる年である。
さてずっと前から言われており耳にタコである2025年問題を目の前にして行われる改定であり重要なのはいうまでもない。
2025年問題
「団塊の世代が、すべて75歳以上の後期高齢者となる」ため医療・介護のニーズが急速に増大してしまうという問題だ。
聞くだけで、大変だぁぁぁ。と感じる一方で私は違った目線から2025年問題を考えたい。
そもそも団塊の世代とはどんな世代なのか?
団塊の世代とは1947年〜1949年に生まれた世代を指し、バブル期や平成不況世代を経験してきた世代である。
時代背景としては高校や大学に進学する人が増加した。いわゆる「学生運動」も見られた世代である。
また高度経済成長期による好景気を経験し、「努力は報われる」という感覚を持っている方が多いと言われる。
そして常に生存競争の激しい渦中にいた事もあり競争意識が強い傾向にある世代と言われている。
さて話は変わるが、現在日本では人口は減少傾向にある一方、2040年までは死亡数は増加傾向にある。そして「人生の最終段階における医療・介護」に関して改めて考えさせられている。
対象となる高齢者の世代が徐々に変わってゆく中で人生の価値観、生きること、死に対する価値観もおそらく変わってくるだろう。
以前コラムにも書いたことがあるが、我々リハビリ職が「終末期」に関わる事は少ない。
リハビリと聞くと良くなる、改善するというイメージもあり、終末期においては回復の見込みが低く、看取りを迎える時期にリハビリを行う必要はないのでは?(できないのでは?)と、考えるかたも多いだろう。
しかし終末期におけるリハビリの役割、効果も実例としていくつもあり最期まで自分らしく、希望を持って一日でも長く笑顔で過ごすために、リハビリはそんな思いを叶えることを支援する。
その人らしいさを理解するうえで、世代背景を理解することもとても大切でと感じる。今、お手伝いさせてもらっている高齢者は80代後半から90代の方がほとんどで、戦争を経験した方がほとんど。話題も戦争の話が多い。
きっとこれからは違った話が繰り広げられるだろう。
その人を理解しリハビリを提供する上で、私は本当にその人がやりたい事を提案したい、支援したい。
極端な話、私は「運動しなければならない。」といった運動を強要するような関わり方、支援の仕方はしたくないのだ。
「やりたい事、目標」の手段としてリハビリ、運動があれば理想である。
そして、やりたい事を引き出す関わり方も世代が変わっていくにつれて変化させていかなければならないだろう。
先日、とある利用者さんと2024年どーする??なんて会話をした。長く付き合っている利用者様。なんでも、フランクに話ができる間柄である。
「私はね、美しいものが全てなの。最期まで美しくいたいの。見た目がすべてよ。」
「、、、、、。」
なるほど。
2024年のリハビリ計画練り直し。笑
いかにお気持ちに応えられるか。
私の美的センスも問われる課題。
さて、色々な人生に関わられてもらえる訪問リハビリ。私も価値観を広げてブラッシュアップしていきたい!
2024.01.22