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訪問4コマ漫画㊴「写真の整理をしていると、、、」

 

写真の整理をしていると、、、

桜の季節になってきた。
今年の桜は当初予定していた開花の時期よりも遅くなり、のんびりしてるなーという印象であろうか。

前にも話したが、桜の季節は利用者様を外に連れ出すにはもってこい!の季節であり、

また猛暑と呼ばれる時期が来るまで、いや梅雨の時期までが1年間を通して利用者様を外に連れ出すゴールデンタイムだ。

利用者様の中には知らない地域の施設に入っていたり、自宅から出たくても家族に頼めないとか、一人では心配で外に出れないといった理由で籠って生活を送っている人たちが多くいらっしゃいる。

ぜひ、そういう気持ちを抱いていたり、なかなか外に出れない方にはリハビリを上手く利用して欲しいと思うくらいで。。。

さて、私はよくリハビリ中に写真を撮る。

普段と違う環境や状況で見られる利用者様の表情は穏やかでにこやかで、そして撮った写真をご家族と共有してすると、とてもとても喜ばれるのだ。

先日、いままで撮り溜めた写真を整理していると、ちょうど今から7年前、2017年に撮った写真が出てきた。

東京の某有名桜スポットにて、車椅子を押しながら出向いた時の写真であった。

7年前の私はもちろん若く、現在の衰えと比較してゾッとしたのは言うまでもないが、、、

図々しい私は周りの人にシャッターを押してもらい、ツーショット写真を撮っていた!

ニコッとピースサインをしながら映る利用者様。しみじみいい写真だなーと感じる。

ツーショット写真を撮った利用者様はいまもお手伝いをさせてもらっている。

しかし当時と違うのは、桜の季節になってもなかなか一緒に外に出られる状態ではなく、窓を開けて春の空気を感じるのが精一杯ということだ。

訪問リハビリで関わる利用者様は多岐にわたるが一人一人長くお付き合いさせてもらう方が多い。

病院勤め時代は入院中という限られた時間の中でのお付き合い、リハビリが主になる。

在宅現場では退院などの決まった期限はなく、利用者様によっては年単位でのお付き合いがほとんどだ。

私も長い方だと10年お付き合いさせてもらっている方もいる。

まさに人生の一部に関わらせてもらっているといってもいいだろう。

その時、その時で何がベストなのかは変わってくる。優先順位も変わってくる。
場合によってはリハビリの必要性も無くなってくることもある。

今日も私は、一緒にピースサインをした利用者様のリハビリを行なっている。

ピースサインをした頃はちょっとした会話も楽しんだ。
今は意思疎通が難しく、関節拘縮予防などリハビリの目標も変わってきた。

でも気持ちは変わらない。
今年も春を感じてほしい。
外に連れて行くことは難しいかもしれないけど、「春になりましたねぇ」なんて声をかけても、「いい季節ね」なんて、返事はもらえないかもしれないけど、
以前と変わらぬ気持ちで一緒に春を楽しもうかな。と。

そう思いながら、早く咲かないかなーと窓の外を眺めつつ、いろいろか思い出をふと思い出す今日この頃のリハビリであった。

2024.04.21

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