訪問4コマ漫画㊶「生きることへの執着心」
今年も暑くなりそうだ。
ほんとに暑くなりそうだ。
先日、夏の象徴「サザンオールスターズ」が夏フェス卒業を発表された。理由は『高齢者バンドにとって、令和の夏は暑すぎるよ』と。サザンも警告している。
我々が警告するよりもよほど効果がありそうだ。(笑)
最近、とある利用者さんが発した言葉がえらく脳裏に刻み、ついつい思い出してしまう。
その方は生まれつき先天性の病気を患い戦ってきた。ご自身でできることは行なっており、福祉用具やヘルパーを利用し自立した生活を送ってきた。しかし、病気ゆえ骨が脆く骨折。今までできていた事が急にできなくなり、また焦りと不安で精神的にも不安定になっていた。
本人にお会いした際、本人の中であらゆる可能性や今できる事など考え、より一層頭の中が整理できず決断できない状態になっていた。
本人から「いろいろ相談しているのに何も決められなくて、、。生きる事に執着心が強くてすみません。」
と。
『生きる事への執着心』
その気持ち、訴えに私は答えてあげたいと切に感じた。
普段私は『生きてる〜』と感じることはあるだろうか?
えっ!?仕事終わりにカラッカラの身体にビールを注入する時!?ですって??
確かに!生きてることを実感する。
医療、福祉に従じる者として『生』と『死』は隣り合わせ。
特に在宅でのリハビリでは生きること→生活すること→人生を送ること。
と私は感じている。
しかし現場では、対処療法になってなかろうか?
と振り返る。
原因に対して、最たる方法、リハビリを提供する。
・痛みがある→痛みをとる治療を行おう!
・筋力が低下して転倒リスクがある→筋トレ、自主トレをしよう!
・歩く事が不安定→歩行器を導入しよう!
とまぁこんな感じだろうか?
果たして、先ほどお話しした利用者さんはこの対応で生きることへの執着心は満たされるのだろうか?
難病だったり、動脈瘤だったり、どこかしら身体に不安がある人はその事への不安や心配ゆえQOLが下がるという研究があるそうだ。
つまり、いくら身体的に、環境的にベストな方法を提案しても不安や心配事へも向き合わないとQOL、本来の「生きる」ことへ支援にはなってないのかも?と。
生きる事への執着心
その置かれた立場、生きてきた経緯や環境で「生」への向き合い方はいくつもあるだろう。
どの向き合い方をしても尊重し、寄り添っていけるようにしていきたいと思う今日この頃た。
2024.09.11