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4コマ漫画

【出会いと別れと、続く支援】

春は出会いと別れの季節だと言われる。
けれど、私にとってこの数ヶ月は、少し重みの違う「別れ」の連続だった。

10年近く関わらせていただいたご利用者様たちが、相次いで旅立たれた。

支援してきた時間に後悔はない。
むしろ、深い感謝が残っている。
これまでも在宅で多くの方を見送ってきたが、それでも一人ひとりの別れは、やはり特別だ。

訪問リハビリという仕事は、関わりが長い。
人によっては10年近く、生活の中に寄り添わせてもらうこともある。
仮に人生が90年だとしたら、そのうちの約10年。
人生の「9分の1」を一緒に歩ませてもらっていることになる。

もしその人の人生が一冊の本だとしたら、
「リハビリ」という章が、しっかりと一つ出来上がるのではないかと思う。

在宅でのリハビリ。
終末期のリハビリ。
看取るリハビリ。
そして、見送った後のリハビリ。

実は、リハビリは「その人の人生」だけで終わらないことがある。

長い介護生活が終わったあと、今度はご家族が支援の対象になることも少なくない。

「次は、私かな」

そんな言葉とともに、ご家族のリハビリを引き継ぐことがある。

あるAさんも、約10年近く関わらせていただいた方だった。
ご家族はとても熱心で、最後までAさんのことを想い、できる限りのことを尽くされた。

その姿は、「最高の見送り」と言ってもいいものだった。

それから約1年後。
Aさんを担当していたケアマネジャーから連絡が入った。

「今度は、娘さんのリハビリをお願いしたい」

Aさんのリハビリを通して関わってきたご家族。

今度は、その娘様の支援が始まった。

リハビリというと、身体機能の回復をイメージされることが多い。
けれど、その方にとって必要だったのは、身体だけではなかった。

大切な人を失った後の心。
ぽっかりと空いた時間。
言葉にできない感情。

いわゆる「グリーフケア」という領域だった。

正直に言えば、私はグリーフケアを専門的に学んできたわけではない。
それでも、目の前のその方と向き合う中で見えてきたものがある。

娘様の支援を通して
悲しみは、すぐに消えるものではない。
むしろ、形を変えながら続いていく。

そして回復とは、「元に戻ること」ではなく、
その悲しみを抱えたまま、もう一度人生を組み立てていくことなのだと。感じた。

感情を少しずつ整理し、
日常を取り戻し、
新しい意味を見つけていく。

その過程に、リハビリとして関わらせてもらうことがある。

特段私が何かしたわけではない、いつものように身体のケアをしながらお母様の思い出話に花を咲かせ、そして娘様の気持ちや生活の変化を見ているだけだった。

その後娘様は、リハビリ以外にも社会とのつながりを見つけ、そして今もお母様を思いながら自分の人生を歩んでいる。

最近、「ポストケアラー」という言葉を知った。
介護を終えたあとを生きる人たちのことを指す言葉だという。

長い介護の時間が終わったあと、
ぽっかりと役割がなくなる。

同時に、大切な人を失った喪失感と向き合う日々が始まる。

その人たちにも、支援が必要なのだと、改めて感じた。

リハビリは、身体を整えるだけのものではない。

人生の節目に寄り添い、
ときには「その後」を一緒に歩く営みでもあるのかもしれない。

出会いと別れを繰り返しながら、
それでも人は前に進んでいく。

そのそばにいられること。
その時間を任せてもらえること。

それ自体が、何よりの意味であり、
私にとってのリハビリとして関わる意味なのかもしれない。

 

2026.05.28

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